日本行動分析学会ニューズレター
J-ABAニューズ
2001年 冬号 No. 22
発行 日本行動分析学会 理事長 小野浩一
〒154-8525 東京都世田谷区駒沢1-23-1 駒澤大学文学部心理学研究室内
電子メール:
j-aba@komazawa-u.ac.jp
電話:03-3418-9303(心理学研究室事務室)
FAX:03-3418-9126(日本行動分析学会事務局と明記して下さい)
ホームページアドレス:
http://behavior.nime.ac.jp/~behavior/
高齢者介護の実践と行動分析学からの提案
公開講座のお知らせ
主催:日本行動分析学会 後援:日本老年行動科学会
<日時>3月11日(日)午後2時〜5時
<場所>慶應義塾大学三田キャンパス西校舎1階513号室
(東京都港区三田2-15-45;JR山手線・JR京浜東北線
「田町駅」徒歩8分)
<講演内容・演者>
司会:長田久雄(東京都立保健科学大学)、島宗 理(鳴門教育大学)
事例1:「特定の人に対して繰り返される暴言や暴力の対処」
柳原来央(特別養護老人ホーム小鳩園、ケアワーカー)
事例2:「失語症で不穏状態、転倒を繰り返す人とのコミュニケーショ
ンと支援」
川島健一(特別養護老人ホーム木更津南清苑、介護課長)
事例3:「思うようにならないと適応困難になる入居者への援助」
鈴木信一(特別養護老人ホーム大磯恒道園、ケアワーカー)
コメンテータ:杉山尚子(山脇学園短期大学)、北川公路(駒澤大学)、
伏見貴夫(東京都老人総合研究所)
平成12年に介護保険制度がスタートし、高齢者介護の状況は大きく変わりつ
つあります。人口の高齢化にともない、この問題はこれからますます重要になっ
てくるでしょう。これまで、主に教育や福祉の分野で応用されてきた行動分析
学ですが、最近では企業や医療からも、その問題解決力の高さに注目を集めて
います。高齢者介護の現場から聞こえてくる様々な問題の多くは、行動マネジ
メントに関するものであり、それは行動分析学が最も得意とするテーマです。
今回は、日本老年行動科学会から現場でご活躍されている方に事例を発表し
ていただけることになりました。高齢者介護の実践現場には、行動マネジメン
トに関するどんなニーズがあり、どうすれば解決していけるのか、行動分析学
のアプローチを提案しながら、共同で検討します。
高齢者介護の仕事をされていて効果的なアプローチを模索しておられる方、
将来介護の仕事をしようと勉強されている方、介護の分野で行動分析学を応用
しようと考えていらっしゃる方、その他、介護やエイジングの問題に興味のあ
る方は、ぜひご参加下さい。なお、この公開講座はインターネットでライブ中
継されます。遠隔地にお住まいなどで、当日会場に来られない方はそちらをご
利用下さい。
http://www/naruto-u.ac.jp/~simamune/J-ABA-Seminar.html
看護学と行動分析学の接点: シリーズ 現場を行く (第2回)
看護の現場から
鎌倉やよい(愛知県立看護大学)
21世紀が始まりました。私は10年ほど臨床看護婦として癌看護を実践し、現
在は成人看護学の外科系領域を教えています。振り返ってみると、20世紀は医
療技術が飛躍的に進歩した時代でした。外科領域では、医薬品や医療機器の発
展に支えられた麻酔・手術の技術革新によって、これまでの手術適応が拡大さ
れ、手術方法も変化しました。高齢者に手術が適応されたり、内視鏡下手術が
可能となり、さらには移植医療が開始されたことは最大の変化といえましょう。
他領域では、放射線治療、化学療法の発展、体外授精技術の確立さらには遺伝
子治療へと進みつつあります。このような技術革新によって治癒をめざす一方
で、治癒しない病気があることを認めた時代でもありました。"cure"から
"care" へと提唱され、患者の生活の質(QOL)が求められてきました。慢性疾
患患者は病気と共存して生活する方向に、癌患者はインフォームドコンセント
によって治療方法を選択する方向に変わりつつあります。
このような時代に働く看護婦(士)は、実に広範な知識と技術を要求されま
す。責務を果たすためには、確実な知識による判断と技術で対応することが重
要ですが、医療技術の革新は新たな知識と技術を看護に求めます。また、看護
婦は個人の専門が保証されているとは言い難く、勤務部署が変われば異なる領
域の知識が要求されます。ようやくの感はありますが、看護の基礎教育を大学
教育に移行してきたことは20世紀の大きな成果でありましょう。さらに、大学
院で専門看護師を育成することも、変化する医療へ柔軟に対応して看護の質を
高めることに貢献すると思われます。そして、日本看護協会による認定看護師
制度の発足は救急、褥瘡・ストーマケア、癌性疼痛看護、ホスピスケアなどを
専門とする認定看護師を誕生させてきています。
21世紀に医療はどのように変化するのでしょうか。今考えられることは、高
騰する医療費を抑制するための対策が推進されることです。健康保険から支払
われる医療費は出来高払いから、上限が規定された包括払い方式への移行が検
討されています。入院期間は短縮化され、在宅療養に移行し、訪問看護を含ん
だ病院外来の機能が重要になるでしょう。病院では、必要最低限の入院期間で
質の高い医療を効率よく提供することが要請され、当然のことながら、1人ひ
とりの患者に提供する治療や看護の根拠を明確にすることが求められます。一
方、2000年に介護保険制度が始まり在宅介護が注目されてきましたが、高齢社
会から超高齢社会へ進む状況を考えると、高齢者介護は大きな社会的課題とし
て残されます。医療費を抑制するためには、むしろ高齢者自身が健康を維持し
たり増進するための方策が重要になってくるでしょう。
看護が臨床から地域へと拡大していくなか、どのような専門技術を提供でき
るのか、看護の専門性を確立していく時代になると思われます。その1つの方
向性として、治療技術の発展に伴い、医師と協同して患者の身体に介入する専
門技術は、ますます専門分化して高度な判断力に裏付けされた技術を目指して
いくでしょう。もう1つには、看護が主体的に判断できる専門技術を目指す方
向性です。現在、看護では質的研究が活発ですが、患者の発言をデータとして、
その意味を概念化することによって看護独自の機能を模索する動きのように思
えます。この方向は、看護介入としての専門技術の確立をめざすものであり、
ケアリング、セルフケア、患者教育、ヘルスプロモーションなどがキーワード
となりそうです。ここに、行動分析学との接点があると私は考えています。
看護婦(士)の役割は、医師の治療方針に基づいて協同して医療行為を行う
と共に、患者が健康回復にとって最も望ましい療養生活となるように援助する
ことです。例えば、医師が医学診断を確定して抗癌剤による化学療法を実施す
るとき、看護婦は化学療法の内容を理解して、輸液管理、副作用を始めとする
患者の観察、苦痛緩和などを行います。抗癌剤の副作用として脱毛が予測され
れば、抗癌剤の血中濃度が高い時間帯は毛根の血流を抑制して脱毛を減少させ
るために、頭部冷却法で介入します。手術療法後には、正常な経過であるかを
観察して判断すると共に、輸液の管理や疼痛コントロールを行います。また、
合併症を予防するための体位変換や離床、セルフケアを補うための清拭や洗髪
などによる患者の生活への介入は看護の役割です。このように、治療に伴って
変化する患者の状態を十分把握した上で、身体に直接介入する専門技術は発展
してきました。
現在、看護が対応する問題は看護診断名として体系化され、看護介入の方法
論の体系化とその効果測定の指標が提案されつつあります。最近では「行動科
学的アプローチ」との表現が使われて行動に注目されてきましたが、保健行動、
セルフケア行動などの行動に関する概念の提示にとどまっています。現状の看
護介入方法では「説明する」が非常に多くみられます。実際、臨床では患者教
育、患者指導などと表現されて、説明したり訓練する場面が多くあり、重要な
看護の専門技術と考えられています。言い換えるならば、これらは患者に行動
変容を求めていることに他なりません。現状では説明する内容と方法に関心が
向いていますが、むしろ、手術によって変化した身体に適応するための新たな
行動の形成や変容、病態に伴って必要とされる行動の維持への介入が、看護独
自の介入技術として位置づけられると考えられます。さらに、個々の患者への
看護介入の効果を測定して評価することが必要です。私はこれらを行動分析学
に期待しています。このような構想を描きながら、嚥下障害患者に対する看護
介入の技術を確立するための研究に取り組んでいます。
看護という仕事〜私の日常から〜
山岸由紀子(東京医科歯科大学医学部附属病院)
私は大学病院の産婦人科病棟に勤務する助産婦です。ここでの勤務はようや
く1年半になります。そして、この大学病院という巨大な組織の中で助産婦・
看護婦として日々奮闘(?)しているところです。
私が勤務する病棟に入院している患者さんは、婦人科の病気で手術や抗癌剤
の治療を受ける人、不妊症の検査入院、体外受精を受ける人、流産や早産の兆
候があり入院が必要な妊婦さん、そして、出産されたおかあさんと生まれたば
かりの新生児などです。
こういう人達のケアが主な仕事になるのですが、週に3日ある手術日にはほ
ぼ1日に2件の手術が予定されているので、手術前後のケアは私たちの仕事の
中でも大きなウエイトを占めます。一般的な手術の場合、術後1日目(手術の
次の日)から歩行を開始します。しかし、術後1日目ではまだ痛みが強かった
り、点滴をしていたりするので一人で動くには危険を伴います。そこで、手術
の創の状態を観察し、問題がなければ少しずつ体を起こすところから始め、め
まいがないかなどを確認しどこまで動けるかを判断します。そして、体を拭い
たり(清拭)、更衣介助などをとおして積極的に体を動かしてもらいます。痛
いからといって長期間寝ていると術後合併症のおこる危険が大きくなるため、
痛みをやわらげるなどして早期離床を促し、できるだけ早く日常生活動作
(ADL:activities of daily living)を拡大できるように援助します。それ
でも痛みが強かったり、麻酔の影響、めまいや吐き気などのために難しい場合
もありますが、早期離床のメリットは大きく術後の回復に影響するので、異常
がないかを確認しながら不快症状をコントロールし、スモールステップでADL
の拡大を進めていきます。
これ以外にもいろいろな仕事があります。例えば、血小板が正常値の10分の
1ぐらいしかなく、ちょっとした打ち身ですぐに皮下出血をおこしたりする患
者さんがいました。高齢であり自宅でもよく転んで打ち身や時には骨折もして
いたようです。しかし、危険だからといって動いてはいけないのではなく、い
かに安全に日常生活を送ることができるかを考え工夫することが必要になりま
す。そこで、こういう患者さんはトイレなどに行く時も転倒しないように看護
婦の付き添いが必要となるので「動く時はナースコールしてくださいね」と何
度も念を押すのですが、看護婦さんに悪いからとか大丈夫だからと言ってナー
スコールを押さずに一人でベッドから離れてしまいます。こうなると最終手段
で「マッタくん」を使うことになります。「マッタくん」というのはバスマッ
ト2枚分くらいの大きさのマットで、その上に乗るとナースコールが鳴る仕組
みになっています。これを患者さんのベッドの脇に敷いておきます。ナースコー
ルが鳴ったら動いているんだなとわかるので転倒しないように付き添うのです
が、「マッタくん」によるナースコールが鳴る頻度が多いので苦労します。ま
た、ナースコールを聞いて、その患者さんのところに慌てて行くと、医師や掃
除の人が踏んでいたりすることもあります。
また、切迫早産といって妊娠10ヶ月に入る前に陣痛のようにお腹がはってし
まう妊婦さんが入院してくることがあります。このような場合はお腹のはりを
抑える薬を持続的に点滴しながら安静にしてもらうのですが、安静が長期間に
なると、少しぐらいなら大丈夫だろうと動いてしまうことがあります。そうし
たい気持ちは十分わかるのですが、早産になってしまったら、あかちゃんが未
熟児で生まれることになります。しかし、妊娠は病気ではないのでこういった
ことを理解し安静を保ってもらうのには苦労します。結局、状況にもよります
が、1日1回車イスを使って電話するのはいいですよとか、排便のときはトイ
レに行ってもいいけれど、排尿はポータブルトイレを使ってくださいねとか、
どこまではいいけどどこからはダメということを相談しながら決め、あと何週
間たったら排尿もトイレでいいですなど、今後の見通しを説明し、折り合いを
つけながらやっていきます。しかし、4人部屋でポータブルトイレを使用する
ことは患者さんにとってはとてもつらいことです。プライバシーの確保や同室
者の理解を得ること、羞恥心や環境への配慮など私たち看護者が気をつけなけ
ればならないことがたくさんあります。
他には、少し深刻な話になりますが、末期の癌などで治る可能性の少ない患
者さんが、病状が悪くなっていくときに、「なんでこうなったの」とか、「もっ
と早く入院させてくれたらよかったのに」とかいろいろ不安や不満を訴えてき
ます。また、癌の痛みは本当に激しく何日も痛みのために眠れなかったりする
ので、痛みをやわらげるためにモルヒネを使うことがあります。しかし、モル
ヒネの量が多くなると眠くなる人もいます。そうすると患者さんは眠ったまま
目がさめなくなるのではないかと不安になり、眠くなるから薬の量を減らして
ほしいと訴えたりします。痛みがとれてやりたいことができるのが一番いいの
ですが、痛み、眠気、体のだるさ、吐き気などの症状は個人差が大きくそれら
をやわらげる方法を見つけるのはとても難しいことです。患者さんと看護婦と
医師との間でよく話し合っていろいろ決めていくのですが、ターミナル(末期)
の患者さんやその家族がもつ不安や不満に耳をかたむけることは、私たちにも
結構つらいものがあります。これが仕事なのですが…。
ここまでさまざまな場面について書いてきましたが、このような場面に1人
の看護婦がずっとついていられるわけではありません。患者さんそれぞれに援
助したいことがたくさんあるのに、やるべき仕事には優先順位があってすべて
のことに手がまわらない時もあります。このような時、看護婦は患者さんに
「だいじょうぶですか」と聞きながら、無意識に足が外を向いていたりします。
もう少し患者さんのニーズをゆっくり聞くことができる余裕があればなと思う
ことが多々あります。
このように苦労することも多い仕事ですが、楽しいこともあります。手術後
自分で髪が洗えない人の洗髪の介助をした時には、とても喜んでもらえるので
私自身も嬉しくなります。また、母親教室で呼吸法などの指導をして、「実際
に役に立ちましたよ」と言ってもらったときなどはとても充実感があります。
また、あかちゃんをお風呂に入れたり、おっぱいをじょうずに吸えるように練
習させたりすることは、とにかくあかちゃんがかわいく楽しい仕事です。そし
て、助産婦として分娩に立ち会ったとき、無事に元気なあかちゃんがうまれ、
うれしそうなお母さんやお父さんをみていると、「この仕事やめられないのよ
ねっ」と思うのです。
リレー特集: 私の好きなこの論文―その3―
内田一成(愛知学院大学)
昨年の4月に愛知学院大学文学部心理学科に赴任し、あわただしい日々を送っ
ています。標記タイトルのリレー特集ということで、今回私は、ロヴァースの
「自閉症児の治療についての疾病モデルと行動モデルの対比:史的展望」と
「自閉症児に対する包括的な行動理論:治療と研究のための枠組み」を取り上
げようと思います。この2つの論文は、自閉症に対する応用行動分析の発展史
に大きな影響を与えたもので、ご存じの方も少なくないと思います。原題は、
Lovaas, O.I. (1979). Contrasting illness and
behavioral models for the treatment of autistic
children: A historical perspective. Journal of Autism
and Developmental Disorders, 9, 315-323.
Lovaas,O.I., & Smith, T. (1989). A comprehensive
behavioral theory of autistic children: Paradigm for
research and treatment. Journal of Behavioral
Therapy and Experimental Psychiatry, 20, 17-29.
自閉症に対する行動分析は、ファスター(Ferster, C.B., 1961: Positive
reinforcement and behavioral deficits of autistic children. Child
Development, 32, 437-456)の記述的行動分析に始まります。内容を素描する
と、1歳半〜4歳の間にわたる親の育児レパートリーの全般的障害、育児行動
以外の他の行動の優勢さ、嫌悪に基づく子どもからの逃避などの生育環境によっ
て、条件性強化刺激や般性強化刺激の獲得困難、新たな環境の直面による重篤
な情動・自律反応の誘発と強化されるべき望ましい行動の抑制などを背景に、
自閉症行動症候群は形成されるというものです。
この見解は当時隆盛を極めていた「心因論」を行動分析的に記述しなおした
だけと批判されました。また、多くの実証的研究によって心因論が否定され、
脳障害を中心とした生物学的障害が有力視されるに及んで、応用行動分析はそ
の点についての概念的枠組みを持たないまま、「臨床手段」の面だけが強調さ
れざるを得なかったという経緯があります。これはちょうど海図を持たないで
航海することに喩えられるかもしれません。この混迷に明確な概念的枠組みを
提供したのが前者の論文であり、その見解をさらに洗練させたのが後者の論文
だったのです。
すなわち、従来の疾病モデル(illness or disease model)では、自閉症の根
底に特定原因を想定し、それを治療しさえすれば自閉症そのものが治るという
捉え方に立っていました。このようなアプローチは説得力があり、多くの期待
を抱かせます。しかしながら、ことごとく失敗に終わった次第です。
それに対してロヴァースは、行動モデル(behavioral model)を提起したわけ
です。このモデルでは、応用行動分析学的研究を中心とした多くの実証的な臨
床知見(自閉症児の行動は他の生体から導き出された学習法則に符合する。自
閉症児は多くの別々の行動障害を有し、行動が異なると統制変数も異なる。自
閉症児は一定の環境において他の人と同様に学習する。) に基づいて、自閉症
児の行動障害は中枢神経系の障害と通常環境のミスマッチに由来しており、そ
れは環境の操作によって解決できるという考え方に立ちます。また、そのため
の方法論的枠組みとして、次の3つが提起されました。
第1は、自閉症の診断的単位よりも個々の特定の行動に焦点を当てることで
す。これによって、行動ごとの正確な測定が可能となり、個人差の問題も解消
したわけです。
第2は、病因や早期の生育史よりも現在の環境を重視することです。これに
よって、環境の実験的操作に基づく統制変数の解明や効果的治療教育方法の発
見が可能になったわけです。
第3は、仮説演繹法よりも帰納法を重視することです。これによって、多く
の研究者の、多くの臨床データによる一大応用行動分析(行動療法)プログラム
の累積が可能になるというわけです。
広く応用行動分析学を見渡すと、この行動モデルの考え方は、決して真新し
いものではありません。1979年以前にも、例えば、知的障害に対する応用行動
分析学領域には存在していたわけです。じゃ何故、自閉症に対する応用行動分
析では、このモデルが一条の光になったのかという疑問が生じるかと思います。
それだけ自閉症研究そのものが混沌とした状況だったということでもあります。
じゃ何故、それだけ混沌としていたかというと、大多数の研究者が「実証的証
拠(evidence)」に基づかない考え方(言語行動)の刺激性制御下にあったとい
うことになりましょう。
人はかけがえのない存在であり、人に対する臨床的理解や臨床的介入には大
きな責任が伴います。それゆえ、臨床心理学的な実践も研究も、権威・習わし・
主観に基づくやり方から、厳密な研究によって効果の確認されたやり方に基づ
いて行われる必要があります。この方向性は1995年頃から強調され始め、「実
証的証拠に基づく心理学」(Evidence Based Psychology)、ないしは「実証
的証拠に基づく臨床心理学」(Evidence Based Clinical Psychology)といわ
れ、「実証的証拠に基づく医学(Evidence Based Medicine)」や「実証的証
拠に基づく精神医学(Evidence Based Psychiatry)」とも呼応し、広く臨床
科学の世界的潮流でもあります。もちろん、臨床心理学分野で「実証的証拠に
基づく臨床心理学」の考え方の土台になったのが、行動療法や応用行動分析で
あったことは言うまでもないことです。
こういうことを考えるごとに、着実な一歩一歩の大事さが厳しく問われるの
だなぁーと思う今日この頃でもあります。
次号の執筆者として、上越教育大学に移られ
た加藤哲文氏を指名します。「てっちゃん、よろ
しく!!!」
国際会議参加報
「行動主義と行動の科学に関する国際会議」
行動分析学的目的在増進人類全体之生活
長谷川芳典(岡山大学)
2000年12月13日から12月15日まで台北市の圓山大飯店で行われた“Special
International Congress on Behaviorism and the Science of Behavior(千
禧年行為主義曁行為科学国際會議)”について参加報告をさせていただく。
この国際会議は、Auburn大学のPeter Harzem 教授が中心となって、世界各
地で隔年で開催されてきた。日本では1996年10月7日から10 日まで、横浜プリ
ンスホテルにて第3回目が行われており、この時の参加者は事前登録者だけで
も143名に達していた。なお、このときの会議概要は行動分析学会の
ニューズレター、長谷川による簡単な報告は
こちらにある。
4年前の横浜での印象から大規模な会議を予想していたのだが、今回は台湾
の学生を含めて80名程度。日本からは6名(うち3名は何と岡大から)のみ。もっ
とも、これほど少なかったのにはワケがある。この国際会議はもともと2 年に
一度開かれることになっていたのだが、今年はすでにメキシコで開かれたばか
り。裏話として聞いたところによれば、何でも台湾のほうで特別に援助予算が
つけられ、年内に消化しなければならなくなったために急遽開催されることに
なったのだという。そのため、日本国内の関係者の大部分は勤務の都合などの
ため不参加とせざるを得ないところがあった。また米国の研究者たちは、日本
のお盆の帰省ラッシュにあたるクリスマスを控えて長期間滞在することができ
なかった。とはいえ、台湾側の受け入れ態勢は相当なもので、第一日目の午前
中には、何と台北市長がやってきて直接英語で挨拶をされた。
私自身が参加したポスター発表(タイトル“What is wrong with daily
life in the Oriental world of today? ─A behavior-analytic view─”)
の会場は、圓山大飯店の中でも最も眺めのよい1 階(ロビーの上の階)の西南
角の個室に設けられていたが、発表件数は何と4件のみ。ポスターを貼る掲示
板のサイズが直前になってやっと分かるなど、この面ではドタバタしていた。
しかも、発表の時間帯が参加者全員に対する昼食招待の時間にあたっており、
食事が終わる頃にはマロット先生の午後の発表が始まってしまったため、訪れ
る人はきわめて少なく閑古鳥が鳴きまくっていたのがまことに残念であった。
参加者が少ないにも関わらず、講演のほうでは興味深い話題が続いた。紙面
の都合で、ここではいくつかの個人的感想のみを記すことにしたい。
まず、佐藤方哉先生の講演は、行動分析の視点から日本型の「文化」の特徴
を論じておられた。「日本vs欧米」という比較軸を持ち込んで複雑な現象を分
かりやすく説明しようという試みは、『菊と刀』、「自己高揚のアメリカ人、
自己批判の日本人」、「日本語の名詞はコト、英語の名詞はモノ」、内山節の
『自由論』、荒井一博『文化の経済学』など、すでに多方面で行われている。
しかしこれらの論調で注意しなければならないのは、たとえ日本人のご先祖が
農耕民族型、欧米人の先祖が狩猟民族型であったとしても、それがダイレクト
に現代社会に反映するとは考えにくいということ。それを血筋、伝統、文化な
どの言葉で言い切ってしまうことはたやすいが、それでは科学とは言えない。
「日本vs欧米」という比較軸を科学的アプローチとして成立させるためには、
今の社会で、何が違いをもたらしているのかを同定する必要がある。その点で、
行動随伴性の違いに求めた佐藤先生の論調は、より説得力を持つものであると
感じた。
引き続いて行われたHarzem先生の「Language, cultural identity, and the
blending of cultures」は、私がポスター発表で意図したこととよく似た論点
であった。
二日目の朝一番のEmilio Ribes-Inesta先生の操作主義の話は、本人ご欠席、
Harzem先生代読という変則的な形で行われたが、内容は私好みのものであった。
物事をカテゴリカルに質的に定義する場合と、数量的な変化を捉える場合の定
義する場合の区別、「コト」を「モノ」として定義してしまいがちな英語特有
の問題などいろいろ考えることはあったが、これらは別の機会に述べることに
したい。
二日目午後の「Morality, religion, and the science of behavior」につ
いてのシンポジウムでは、まずMalott先生が「God is fear」という演題でパ
ワーポイントを使った「マルチメディア講演」をされた。その日の夕刻に行わ
れた「A theoretical behavior analysis of human sexuality」もそうだった
が、Malott先生は講演中は黙々とノートパソコンの前で操作するだけ。BGMの
音量が大きすぎて隣の会場からクレームがつく場面もあった。発表自体は
『Elementary Principles of Behavior』の26章を読んでいればすぐに理解で
きる内容だった。
このシンポでは他に、Martha Pelaez先生とJacob L. Gewirtz先生から話題
提供があったが、当然のことながら何度かルール支配行動について言及された。
たまたまトイレでMalott先生にお会いした時にHayesのルール支配行動につい
ての考え、特にFunctional Analytic Psychotherapy についての御意見を伺っ
てみたが、ルール支配をどう活用するかという基本的なところでマロット流の
Goal-Directedな方向とはかなりの違いがあるとの印象を受けた。
Malott先生とはなぜかトイレで3回もお会いした。一日目に便器の写真を撮っ
ていたのでずいぶん変わったことをするものだと思っていたら、夕刻の講演の
中でその画像がちゃんと使われていた。
このほか、全般的なことになるが、今回の会議では、どんなに英語が下手で
も自信をもって参加できるという印象を受けた。そもそもPeter Harzem先生ご
自身、ネイティブではないのでアクセントに訛がある。台湾の研究者たちは、
米国留学経験のある数人を除いては日本人と変わらぬ喋り方をするので、こち
らが気後れする必要はない。国際学会に参加してみたいが英語が苦手で恥ずか
しいという方は、とりあえず、この種の国際会議に参加して自信をつけられた
らよいのではないかと思う。次回は2002年の9 月18日〜21日にHarzem教授ご自
身が所属するAuburn大学(アラバマ州)で開催される予定とのことだ。
台北会議・最終日
伊田政司(常磐大学)
昨年末、世紀末の12月に台北市で開催された「行動主義と行動の科学国際会
議」に出席した。会議日程の前半については会議に出席されていた長谷川さん
が紹介されるということなので、私は最終日(会議三日目、12月15日)の様子
について、特に台湾側の発表などについて簡単に。
行動分析の
メーリングリストでこの会議を知ったのだが、発表申し込みの締め切り日
までかなりきわどいタイミングだった。しかし、台湾ではどんな研究が行われ
ているのだろうか、という好奇心から、なんとかポスター発表の準備をして参
加した。しかし、会議自体も急に決まったらしく、発表申し込みの後も、受付
の返事やプログラムの連絡がなくて困った。結局、プログラムは会議の受付で
当日受け取ることになった。
で、お目当ての台湾での研究についてであるが、台湾側の発表は三日目(会
議最終日)のシンポジウムと発表が各1件だった。横浜で開催されたときのよ
うに地元の研究者のポスター発表があるものと期待していったのだが、この点
は、ポスター発表で同席した長谷川さんともども、ちょっと期待はずれという
か拍子抜けだった。
三日目のプログラムは、午前中に、
(1)E. Morris, USA: Whiter psychology, whether
behavior analysis
(2)P. Moderato, Italy: Cultural roots and
personality differences in behaviors(s)
(3)S. Yen, USA: Fred Keller's personalized
system of instruction and computer technology:
What our currently failing educational system can
learn from his wisdom
午後からは、
(4)M. Pelaez, USA: Early behavior-analytic
interventions with infants at-risk of developmental
delays
があって、
(5)シンポジウム
A follow-up rehabilitation program using a
cognitive behavioral approach in treating substance
abusers in Taiwan: A preliminary report
<1> Cheng Ching Ming, Taiwan: The evolution of
cognitive behavioral approaches in treating
substance abusers in Taiwan: A preliminary report
<2> S. Yen, USA: The evolution of cognitive
behavioral treatment in drug addiction: 1960 to the
present
(6)閉会式
という日程だった。このうち台湾側の発表についての印象について。(3)の
Yenさんは、台湾出身の(台湾の怪人というおもむきの、たぶん)台湾系米国
人で、今回の会議のオーガナイザーの一人でもある。Yenさんの講演は、主催
校(台北市立師範学院)の学生向けに話したいということで、中国語でPSI(個
人別学習システム)の話をされた。PSIの発案者であるF. S. ケラーのもとで学
位をとられた方らしく、ケラーやスキナーと一緒のスライド写真を提示しなが
ら、演技力豊かに話をされていた。中国語のなかにときどき混ざる英語の術語
から内容が想像できるところも多少はあって、ケラーのグッバイ・ティーチャー
の話をしている様子をうかがうことができた。将来、先生になるかもしれない
若い学生に諭すように、また、興味をそがないようにユーモアを交えたダイナ
ミックな話し方は非常に印象的なものだった。私は中国語はまったくわからな
いのであるが、話しの様子や学生の様子などみているだけでもおもしろいレク
チャーだった。たぶん学生たちは教師になったときにYen先生のことを思い出
すのではないだろうか。
また、午後からのYen先生がコーディネイトされた薬物濫用についてのシン
ポジウムでは、認知・行動療法の実践例について台湾側の発表者(3名)によ
る台湾での薬物やたばこの濫用のコントロールの話があった。このセッション
も学生むけに中国語でおこなわれた。
最後に閉会のセレモニーがあって、いろいろエライ人の話がつづいた。台湾
側の人の挨拶の中で、会議は雨とともに始まり、晴天で終わった、というよう
な意味のことをいわれた。話の形式が日本的な挨拶と似ていると思った(日本
が中国式をとりいれたというのが正しいのだろうが)。夕方からは台湾側主催
者が招待してくださったフェアウエルパーティが(モンゴリアン・バーベキュー
の店で)あって、会議の日程は終了した。
台湾でどのような研究が行われているのか、という参加の目的を果たしたと
は言い難かったのであるが、印象としては、心理学というのは日本で言う精神
医学的な臨床的なものというように受け止められているようで、基礎的な行動
の研究はこのような意味では「心理学」的ではない、というように受け止めら
れているような感じを受けた。
しかし、台北名物の夜市に古本屋があって、のぞいたところ中国語の心理学
の教科書らしい本があった。図表から判断すると日本での基礎的な「心理学概
論」のような構成になっていたので、大学での教育は日本の心理学専攻の内容
とそれほど違わないのかもしれない。
高雄市からやってきたという若い先生(李博士)にポスター発表のことで話
しかけられた。アメリカで学位をとられ現在は高雄市で英語を教えておられる
ということだった。特に言葉の教育に行動的な考え方を取り入れたいというこ
とで、今回私が発表した系列学習の課題は言語とも関連があると思うと言われ
て、いろいろ熱心に質問された。李博士は行動分析について、「(米国?での)
指導教授に行動分析は特殊なものであるから、というように教えられていたの
で、ほとんど知識がないのだが、この会議に出席して、いろいろな話を聞いて、
英語の指導に応用できるのではないかと考えを変えた」、と言われた。大学で
は行動分析のことを学んでいないということで、基本的なこと(弁別刺激、強
化随伴性、刺激般化など)をいくつも質問されたのであるが、私の理解の範囲
で答えたのであるが、英語の問題もあり納得されたかどうかわかないのである
が。私は、距離的には非常に近いにもかかわらず台湾での研究をほとんど知ら
ず、韓国や中国についても同様である。
この会議は台北市の援助がかなりあったということで、わざわざ市長まで挨
拶にこられた(ちなみに市長の馬氏は英語に堪能で、若くノーブルで、将来有
望な政治家という印象だった)。会議会場(圓山大飯店)といい、ホスピタリ
ティといい贅沢な会議だったので、参加されなかった方は残念でした。それに
してももうすこし参加しやすい時期だったら、よかったのに、という会議だっ
たのです。
最後に、この会議の英語訳はSpecial International Congress on
Behaviorism and the Sciences of Behavior、とサイエンスが複数形になって
いた。The Science of Behaviorが正式な呼び名と思っていたのであるが、新
世紀にはいろいろな行動分析学が生まれ(てきてい)る、という意味なのだろ
うか。
追伸。私は立派な行動主義者ではないので正確な内容については佐藤先生はじ
め出席された長谷川先生にお問い合わせください。
書評: こんな本を書いた!訳した!読んだ!
『自己の起源―比較認知科学からのアプローチ―』
板倉昭二 著
金子書房 1999年10月 2200円(税別)
板倉昭二(京都大学)
本書は、自分がこれまでおこなってきた、「自己」に関わる仕事をまとめた
ものである。自分の立場が比較認知科学ということなので、「比較認知科学か
らのアプローチ」を副題として付し、ヒトを含む霊長類を対象として、自己に
関する認知機能の比較を中心的視点として論じたことを強調した。また本書の
大きな特徴は、研究はすべて実験的な分析を通しておこなわれ、その結果得ら
れた知見を綴ったものだということである。ただ、成功したかどうかは疑問で
あるが、わかりやすく伝えるということにはかなり力を注いだ。
構成としては、4章からなっており、第1章では、近年の自己に関する研究
の理論的なフレームを、特にヒトの発達的な視点から紹介し、第2章では鏡に
よる自己鏡映像認知の問題、第3章では、チンパンジーによる人称代名詞の学
習や所有意識についての検討、そして第4章では、最近のトレンドである「心
の理論」と「自己」との関係について、自分のオリジナルな実験をベースに論
じた。
もちろん「自己」というとてつもなく大きな問題を、これだけで語り尽くせ
るはずもないが、「自己」を考えるための切り口のひとつであることが読者の
方に伝われば、著者としては本望である。行動分析学的アプローチで著した本
ではないが、行動分析学会会員諸賢からの御意見を頂ければ幸いである。
『心理学論の誕生―「心理学」のフィールドワーク―』
サトウタツヤ・渡邊芳之・尾見康博 著
北大路書房 2000年6月 2800円(税別)
サトウタツヤ(福島大学)
この本は、副題が示すように、日本の心理学界を1つのフィールドとして考
えてみたものである。著者の3人は都立大の同級生+後輩という関係であり、
それぞれが紀要に書いた論文を3本ずつ収録している。これらの論文は、心理
学の概念(渡邊)、心理学の方法(尾見)、心理学の制度(サトウ)、につい
て扱っており、それなりに体系が保たれている。だが、論文だけでは読みづら
いので、前後に座談会を配している。つまり、論文で言いたかったことを座談
形式で解説しているのである。
内容について、多少踏み込んで紹介すると、心理学における構成概念の特徴
とその使い方、統計的手法に縛られる心理学者たちとそのカウンターとしての
フィールドワーク、心理学と社会の関係を考える際の有効な補助線としてのモー
ド論、などについて知ることができる。
なぜ、この本が行動分析学会のニューズレターで紹介されるのか訝っている
人もいると思うので、念のために書いておくと、渡邊とサトウは行動分析学会
員なのであった。私たちは、行動分析という考え方に博士課程で初めて本格的
に出会った。行動分析に基づく研究は行っていないが、行動分析を知ることに
よって私たちはその後の論考をシャープに育んでいくことができたのだと感じ
ている。
座談会だけなら結構読みやすいので、是非、読んでみて下さい
行動分析学メーリングリストを御活用下さい
望月要(メディア教育開発センター)
はじめに
bml (Behavior Analysis Mailing List) は、行動分析学に興味を持つ人達
の情報交換に役立てるために、1997年の6月から運用を始めたメーリングリス
ト (ML) です。この原稿を書いている1 月21日現在336名の方が参加して下さっ
ています。このMLは日本行動分析学会の会員専用ではなく、行動分析学に興味
を持つ全ての人に公開されていますが、最近では、各種公開講座、年次大会の
お知らせ、海外学会の情報、教員公募情報など、会員の皆様に役に立つ情報を
投稿して戴けるようになってまいりました。このまま順調に育てて戴ければ、
このニューズレターの刊行間隔の隙間を埋める迅速な情報伝達の手段として会
員の皆様のお役に立てると思います。
インターネット上の心理学の情報、それも《使える》情報は残念ながら僅か
しかありません。その大きな原因の1つが、MLでの情報交換が活発でないこと
にあります。bmlに投稿された質問や回答は自動的にウェブに掲載され、goo
などインターネットの検索エンジンから検索できるようになります。bmlで活
発に情報が飛び交うことは、同時にインターネット上の行動分析学のリソース
を増やすことにつながります。大袈裟な言い方をすれば、ネット版《行動分析
学事典》が少しずつ書き溜められているということになるかも知れません。
MLは《ちょっとした》情報の交換に便利な道具だと思います。勿論、大問題
を提出して議論を戦わせることも可能ですが、むしろ、ちょっと疑問に思った
こと、ちょっと調べたけれど分からなかったことを気軽に質問する、それに対
して、簡単でもいいから自分に出来る範囲の回答をする、という使い方にMLの
利点があります。研究室の仲間や同僚と話すような気軽さでbmlを活用して下
さい。あなたの質問が、他の人にも役に立つ情報を引き出せるかも知れません。
どんな簡単な回答でも、困っている人には大きな手掛かりになるかも知れませ
ん。「でも、詰まらない質問をしたら恥ずかしいし、怒られるかも知れない
し...」とお思いですか? そんな心配はないと思います。真剣に知識を求
める行動に対して嫌悪的な結果を随伴させるなんて、日頃行動分析学を実践し
ている人達がそんなことをするわけないと私は信じています。
これからbmlに参加しようとされる方へ: 参加の方法
メールによる自動登録方式を採用しております。参加御希望の方は
bml-ctl@behavior.nime.ac.jpというアドレス宛に、メール本文の最初の行
に「subscribe Sato Taro」 (「」は必要ありません) というように、
「subscribe」という命令と、その後、スペースを1つ入れてローマ字表記の苗
字、もう1つスペースを空けてローマ字表記の名前を書いてリターンして下さ
い。文字は全て半角英字でお願いします。スペースも半角です。この1行以外
に余計なメッセージは書かないで下さい。登録の為のメールの宛先は記事を送
る宛先とは違っています。御注意下さい。
上の登録メールを送って暫くするとMLを管理しているfmlというプログラム
(メールサバー) から次のようなメールが送られてきます。
>>> subscribe Sato Taro
こちらはメーリングリスト(ML)のfmlです。
これはMLに登録する意志の確認をするメールです。このMLに登録していいなら
confirm 2001011214060527864624527267 Sato Taroという一文を
bml-ctl@behavior.nime.ac.jpというアドレスまで送り返して下さい。
(以下省略)
これは、他人の名前で勝手にMLに参加してしまう、という悪戯を防ぐための
確認です。「confirm」で始まる1行を、そっくりそのままメール本文の1行目
に書き写して送り返して下さい。上のメールに対して返信の操作をして、
「confirm」で始まる行以外を全て消してしまうのが簡単かも知れません。そ
の場合は「confirm」で始まる行の先頭に「>」などの引用の記号が付かないよ
うに注意して下さい。ここまでの手順が上手くいかなかったり、「confirm」
の後の数字列 (これが登録確認のパスワードです) を無くしてしまったら、最
初の「subscribe」のメールからやり直して下さい。
確認メールを送って暫くすると、参加登録を行なったことをお知らせするメー
ルが届きます。これで、あなたはbmlのメンバーです。活発な投稿をお待ちし
ております。記事の投稿はbml@behavior.nime.ac.jp宛に
お願い致します。記事にはお名前と御所属を明記願います。
bmlの使い方: 管理人からのお願い
まず技術的なことを2点お願い致します。(1) 投稿はテキスト形式、日本語
の文字コードはjis をお使い下さい。html形式などでの投稿、特定のワープロ
ソフトでしか読めない形式での投稿、ファイルの添付はお断り致します。(2)
新しい話題を提供するときは、メーラーソフトの返信の操作ではなく、新規メー
ル送信の操作でお願いします。逆にある話題への返信メールの場合には、新規
メール送信ではなく、返信の操作でお願いします。これはメールを内容によっ
て正しく対応づけて分類できるようにするためです。詳細は
http://behavior.nime.ac.jp/~behavior/bml- j.htmlを御覧下さい (今迄メー
ルサーバーのバージョンと説明のバーションが違っていて御迷惑をおかけしま
したが、今回、説明を更新しました)。
その他のことは、ごく当り前のMLのマナーを守って戴ければ、それで十分で
すが、2つだけお願いがあります。(1) 参加の御挨拶メールはいりません。ML
に加入したとき、挨拶のメールを出す習慣がパソコン通信などにあるようです
が、bmlでは必要ありません。(2) bmlに投稿された記事は、そのまま自動的に
html化されてウェブに掲載されます。ですから、広く一般公開したくない個人
情報など(メールへの署名なども含めて) については、御注意をお願い致しま
す。
投稿された記事の著作権と引用については、当面、次のようなルールを提案
しています。(1) bml内での引用は事前了解の必要無く行える。(2) 他のML、
ネットニュース、パソコン通信、個人的なメールへの引用・転載は、そのメー
ルを投稿した人から事前了解を得る。(3) 印刷物への引用・転載、学会発表や
研修会、講習会等の資料への引用・転載、その他ネット上以外での利用につい
ては、メール投稿者の事前了解を得ると同時にbmlからの引用であることを明
記して戴けると嬉しいです。
商品の宣伝など商業的な利用についても、それが特に行動分析学に役立つも
のであれば、投稿して戴いて結構です。「当社はこんな書籍を出版しました」、
「次のABA参加に最適な格安航空券が提供できます」というような情報は歓迎
したいと思います。
アドレス変更と脱退
メーリングリストに参加するアドレスを変更するには「chaddr 現在のメー
ルアドレス 新しいメールアドレス」という1行を本文に書いたメールを
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在の (古い) アドレスから送って戴く必要があります。 bmlを脱退するには、
本文1行目に「bye」あるいは「unsubscribe」とだけ半角文字で書いたメール
を、bmlに登録してあるあなたのE-mail アドレスから
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勤務先の変更などで、登録してある以前のアドレスからメールが送れなくなっ
てしまったときは、管理人宛 (bml-admin@behavior.nime.ac.jp) に、その旨
御連絡下さい。
では、bmlの御活用をお待ちしております
学会情報
常任理事会ヘッドライン
◆会員数(2001年1月20日現在) 492名(一般394名、夫婦6名、学生92名)。
会費長期滞納者の退会があったために前回より少ない数字になっています。
◆ 20周年記念事業としてアジア行動分析者会議(仮称)を開催: 2002年の夏
から秋に開催予定。3月までに組織委員会を立ち上げて本格的な準備を開始し
ます。2002年度年次大会はこの会議と同時に併行開催する予定です。
◆高校生向け公開講座、大雪の中で熱く盛上る 去る1月27日(土)、昨年に
引き続いて2回目の高校生向け公開講座「心理学とはどんな学問だろう」が東
京都立新宿山吹高校で開催されました。折りからの大雪のため昨年より参加者
数は少なかったものの、講師と高校生の間で活発な議論が繰り広げられました。
◆「ことばと行動:言語の機能的分析」(ブレーン出版)の刊行遅れる: 3
月末を目標にしていた本書の刊行は少し遅れる見込みです。編集担当者の話で
は8月の年次大会までには発行できる見通しとのことです。
◆「行動分析学研究」所収の全論文を電子図書館サービスで閲覧可能に 現在、
第12巻以降の所載記事について電子図書館で閲覧できますが、近い将来、すべ
てのバックナンバーを閲覧できるようにします。また、大会論文集も第1回大
会から閲覧できるようにしたいと考えています。ついては該当記事論文の著作
権を学会に集中させる手続きが必要になります。会員諸氏のご協力をお願いし
ます。 (情報提供:小野浩一理事長)
記事のお願いと執筆要領
皆様からの記事を募集しています。書評、研究室の紹介、施設・組織の紹介
(現場を行く)、用語についての意見、学会に対する提案や批判、求人・求職
情報、イベントや企画の案内など、さまざまな内容に関する記事を期待してい
ます。原稿はテキストファイルの形式で電子メールかフロッピィ(DOS)によ
り、以下の編集部までお送り下さい。なお、掲載された記事の著作権は日本行
動分析学会に属し、ホームページでの公開を原則にしています。メールアドレ
スなど、一般公開を望まない情報がある場合には、事前に編集部までご連絡下
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